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エアロゾル感染とは【新型コロナウィルスなどの感染予防知識】

こんにちは、アメジスト編集部です。今回は、新型コロナウイルスの話題と関連してお聞きする機会も多い「エアロゾル感染」について紹介したいと思います。

エアロゾルとは何?

・エアロゾルとは、気体中に液体ないしは固体の微粒子が広がった状態を指しています。

・エアロゾル粒子は,その生成過程の違いから「粉じん(dust)」や「フューム(fume)」,「ミスト(mist)」,「ばいじん (smoke dust)」と呼ばれることもあります。

・エアロゾルは、空気中に浮遊する、粒子径(粒子を球体と仮定した場合の直径)が分子やイオンとほぼ等しい0.001μm(=1nm)程度から花粉のような100μm程度まで約5桁にわたる広い範囲が対象となります。

飛沫と飛沫核

咳やくしゃみから飛沫が出ますが、これは5μm以上の大きさがあり水分を含み重く1~2m程度しか飛びません(くしゃみは勢いよく飛び出た場合は10mを超す場合がありますが吸い込める距離は1~2mと言われています)。飛沫から水分が蒸発したのが飛沫核で、これは5μm以下の大きさで乾燥しているので軽く空気の流れで広範に飛散します。咳やくしゃみ、大きな声で発する飛沫のうち、2~3μm以下の微小粒子のものは空中で数時間漂うと言われています。これはマイクロ飛沫エアロゾルバイオエアロゾルとも呼ばれています。

エアロゾル感染とは?

エアロゾル感染というのは、マイクロ飛沫エアロゾルバイオエアロゾルとも呼ばれる空気中をただよう微小粒子の飛沫内に病原体が含まれていて、この微小粒子を介して感染することを指しており、感染経路として「飛沫感染」と「飛沫核(空気)感染」を包含している用語で、エアロゾル感染は世界的に統一した定義や見解はないようです(一部には空気感染と表現している場合もありますが、いわゆる空気感染とは原理が異なります)。

飛沫感染する病原体は飛沫が大きければすぐに落下し、小さければ飛沫から水分が蒸発し乾燥した飛沫核の状態では、多くの菌は乾燥に弱いので乾くと感染リスクは低減します。ところが麻疹(はしか)、結核、水ぼうそうなど一部の病原体は乾燥し飛沫核となっても感染力を失わず、飛沫核は軽いため空気中を漂い、広範囲に感染を拡げます。これが飛沫核感染(空気感染)です。

飛沫より小さい5μm以下のエアロゾルにもウイルスは存在している可能性が考えられるようですが、2~3μm以下のエアロゾルは、軽いためにすぐには地面に落下せず、しばらくの間、空気中を漂い続けます。通常は、このような微小なエアロゾルはすぐに乾燥しますし、乾燥した状態でウイルスは長く感染力を保てないといわれています。また、5μm以上の粒子と比べても鼻腔や上気道への沈着率は比較的低いようです。

しかし、人が密集していたり、湿気がこもっていたり、換気が悪く風通しの悪いような密閉環境では、ウイルスが潜むエアロゾルは水分を保ち感染力を保った状態で、長時間空中を漂い続けるのではないかと言われています。また、そもそも、密集・密閉した環境で密接のいわゆる三密状態では、飛沫感染をするリスクが高く、さらに湿気が高い室内でエアロゾル(マイクロ飛沫)が漂いやすい環境では、これを口から吸いこむことにより感染する可能性があり、三密状態でクラスター(小規模な集団感染発生)の大きな原因とも言われはじめたのが、エアロゾル感染(マイクロ飛沫感染)です。

これまで、新型コロナウイルスは、エアロゾル感染の可能性を示唆しているのみでしたが、国立感染症研究所の発表によると、空中に浮遊するウイルスを含んだエアロゾルを吸い込むことで感染するとの見解が示されております。(2022年4月現在)。

なお、一般的に医療の世界で「エアロゾル感染」と言われるものは、吸引などの医療的手技の際に発生し得る感染のことを指しています。

エアロゾル感染対策は?

エアロゾル感染対策は「飛沫感染」と「飛沫核(空気)感染」を包含しているものなので、「飛沫感染対策」と「空気感染対策」になります。

新型コロナウイルスに対しては、医療施設においては、「感染した患者さんの隔離」を行い、「N95マスク着用など空気感染対策の個人防護着用」などで現在は対応されているようです。

新しい生活様式

私たち生活者は、「飛沫感染対策」を行い、「三密状態を避けソーシャルディスタンスを保つ」「手を清浄に保つ」など新しい生活様式を実践していくことにより、感染から身を守りましょう。

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●ベンザルコニウム塩化物などの、新型コロナウイルスに有効な界面活性剤についての記事はこちら
新型コロナウィルスに有効な界面活性剤について

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