不織布(ふしょくふ)ガーゼの選び方
こんにちは。アメジスト編集部です。前回の「不織布ガーゼ」の使い方に引き続き、今回は当社の製品ラインナップに沿った「不織布ガーゼ」の選び方についてご紹介したいと思います。
不織布ガーゼの選び方
新型コロナウイルスの影響により、日常的にマスクを使うようになったことでマスクの間に不織布ガーゼを挟みこんで活用されている方も増えてきたように感じます。今回の騒動で「不織布ガーゼ」の存在を知った方もいらっしゃるのではないのでしょうか?不織布ガーゼは、幅広いシーンでご使用いただけますが、実は様々な種類や特長があります。一概にはいえませんが、「どうやって選べばいいの?」という方の一部ご参考になれば幸いです。今回も当社ラインナップに合わせて、「滅菌タイプ」「未滅菌タイプ」に分けてご紹介します。
滅菌タイプ
前回の「不織布ガーゼの使い方」の記事でもご紹介したように、不織布ガーゼには「滅菌」処理されているタイプがあります。1枚ずつ個包装されている状態で滅菌処理を行うことで、雑菌が繁殖しにくく、開封時は清潔な状態で使用することができます。但し、開封後は菌の増殖を防ぐため、なるべく早めのご使用をお願いしています。滅菌された不織布ガーゼの使用用途としては、主にきり傷やすり傷、やけどをした際の皮膚の保護はもちろん、包帯や眼帯などのあてガーゼとしてご使用いただくことをおすすめします。
滅菌ソフトガーゼ不織布タイプ
【分類】一般医療機器
【素材】レーヨン・ポリエステル不織布
【折りあがりサイズ】Sサイズ:約5cm×5cm 12プライ/Mサイズ:約7.5㎝×7.5㎝ 12プライ/Lサイズ:約7.5㎝×10cm 12プライ
※「12プライ」とは、“ガーゼを12枚重ねになるように折りたたんでいる”といった意味になります。12枚入っているという意味ではありませんのでご注意ください。
傷、皮膚の保護、あてガーゼなど、処置用ガーゼとしておすすめです。医療現場でも実績のある不織布ガーゼを使用しており、吸収性に優れ、やわらかくやさしい肌触りです。滅菌袋に1枚ずつ個包装されているため、衛生的にかつ清潔にご使用いただけます。
Sサイズ=手の甲、指など細かい傷に
Mサイズ=肘などの傷、眼帯のあてガーゼなどに
Lサイズ=膝などの大きめの傷、包帯のあてガーゼなどに
上記は一例ですので、傷口や損傷した皮膚の大きさにあわせてお使い分けください。
滅菌ドレーンガーゼ・滅菌Y字ガーゼ
【分類】一般医療機器
【素材】レーヨン・ポリエステル不織布
【折りあがりサイズ】滅菌ドレーンガーゼ:約7.5㎝×7.5㎝ 12プライ / 滅菌Y字ガーゼ:約7.5㎝×7.5㎝ 16プライ
気管切開カニューレなど、皮膚への挿入部分から漏出した淡や分泌物などの吸収や挿入部の保護などにお使いいただくことが多いガーゼです。滅菌した不織布ガーゼに放射線状またはY字状の切り込みを入れているため、カニューレをはじめとする各種チューブが固定しやすい仕様となっています。
ガーゼは吸収性やクッション性をもたせるために12枚重ね(ply)や16枚重ね(ply)といった厚みのものが多いです。気管カニューレ周辺が汚れていると、細菌が繁殖しやすくなり、皮膚トラブルやニオイの原因にもなります。清潔を保つため、通常は1日1回または汚れた時など適宜取り替えることが多いです。
未滅菌タイプ
未滅菌=滅菌されていない不織布ガーゼは処置以外にも、おしりふきに、赤ちゃんの沐浴時のガーゼとして、人工肛門(ストーマ)の付け替え時のふきとりとして、お掃除用として、ネイルアートの付け替え時に、など様々な用途でお使いいただいています。また、冒頭でご紹介したとおり、マスクの間の挟み込み用としてご使用いただいている方もいらっしゃいます。マスクの挟み込み用としては、必ずしも滅菌タイプでなくても良いですが、傷などの処置用としては、より清潔にご使用いただくためにも滅菌されているものをお選びいただく方が良いでしょう。
セコンダーゼ
【分類】一般医療機器
【素材】コットン不織布
【サイズ(広げた状態)】2543:約25cm×25cm / 3042:約30cm×30cm
繊維の流れを揃えた製法で非常にソフトな肌触りです。コットンを100%使用しているため、赤ちゃん・ご高齢の方へのお身体のふきとりやおしりふきなど、デリケートなお肌の拭き取りにもおすすめです。また、箱入りタイプのため積み置きしやすく、保管にも便利です。
ワンウェイガーゼCW
【分類】一般医療機器
【素材】コットン・レーヨン不織布
【サイズ(広げた状態)】CW1502:約30cm×30cm、CW1302:約25cm×25cm
コットンとレーヨンを含んでいるのでやわらかく、初期吸収に優れています。比較的経済的な商品ですので、簡単なふきとりなど、毎日の日常使いにおすすめです。多くの医療現場でもご使用いただいる定番品です。
以上、一部ではありますが、今回は「不織布ガーゼ」の選び方についてご紹介させていただきました。ガーゼは創傷部の被覆・保護を目的としておりますので、それ以外の用途や選び方は一例となります。あくまでも参考としてご使用いただき、ご自身のお好みを見つけてくださると幸いです。またよろしければ感想も教えてくださいね! ご覧いただきありがとうございました。
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