不織布(ふしょくふ)ガーゼの使い方
こんにちは。アメジスト編集部です。今回は「不織布(ふしょくふ)ガーゼ」の使い方についてご紹介したいと思います。
不織布とは?
身近な様々な製品に使われている「不織布」ですが、実際どういったものかご存じですか?
通常、布状のものは糸を織ったり編んだりして作りますが、これに対し不織布は、その名のとおり“織られていない布”です。繊維を一定方向やランダムに集積して、熱や水圧や接着剤など様々な方法で接着または絡み合わせた“薄いシート状の布”のことをいいます。
不織布の性能は「原料」「製法」「加工」によって決まり、それらの組み合わせによって「厚さ」「柔らかさ」「耐薬品性」「通気性」「耐磨耗性」「弾力性」「屈曲性」「吸水性」などの特徴を出し、使用用途に合わせた不織布がつくられます。医療現場だけでなく、使い捨て不織布マスク、エコバック、生理用ナプキン、フェイスパックマスク、ティーパックなど、その他日常で使われる多くの製品でも不織布が活躍しています。
不織布ガーゼの用途・使い方
原料・製法・加工のちがいによって「不織布ガーゼ」の風合いも異なりますが、普段使いとしておすすめの用途や使い方を紹介します。主に素材としてはコットンやレーヨンなどの天然素材やポリエステルが使われています。
不織布ガーゼは、繊維同士を高圧の水流で十分に絡み合わせる方法を用いる製法が主流です(=スパンレース法)。熱で接着させる製法では硬い風合いの不織布となり、接着剤を使用して接着させる製法は安全性の面での懸念がありますが、スパンレース法で製造した不織布ガーゼは柔らかく、脱落繊維や毛羽立ちも少なく、接着剤不使用なので安全性が高いといわれています。
折り方も2つ折り、4つ折り、8つ折りなどの種類があり、用途や目的によってサイズや厚みも様々です。また、「滅菌」処理をおこなっているものもあります(※滅菌とは、熱・ガス・放射線などで細菌を死滅させ、無菌状態をつくること)。
不織布ガーゼは、傷口や損傷した皮膚の保護など当てガーゼとしてご使用いただくことが多いですが、その他にも次のような使い方をされている例もあります。
マスクの間に
新型コロナウイルスの影響でマスクを大量に消費している方やご自身でマスクを製作されている方もいらっしゃいますよね。ただ、くしゃみや唾液などでマスクの内側が湿ってしまい不快だ!などといったご理由で、マスクの間にガーゼを折りたたんで挟んでご使用いただいている方もいらっしゃいます。マスクに挟む際は肌触りの良いコットン100%のガーゼを選ばれている方が多いようです。
他にも花粉症で鼻水が…といったときは挟んだガーゼで吸収し、衛生的に使っていただくためにもこまめに交換しましょう。不織布ガーゼは経済的なものが多いので何枚か予備で持っておくといいかと思います。但し、ガーゼ自体に細菌・ウイルスへの防護性や殺菌作用はございませんのでご注意ください。また、ご使用になる不織布ガーゼは必ずしも「滅菌」されているものでなくても大丈夫です。
普段のお掃除に
液体を素早く吸水する特長を活かしてお掃除に活躍できます。雑巾代わりにすれば使い捨てになり衛生的です。掃除用スプレーや水に濡らして拭き掃除もできますし、しなやかでやわらかいタイプの不織布ガーゼもありますので、床や壁を傷つきにくく、そのまま乾拭きとしてもご使用できます。4つ折りや8つ折りのタイプは使いやすいサイズかと思います。
おしりふきに
不織布は水に濡れても破けにくい性質のため、赤ちゃんやご高齢の方のおしりふきにもおすすめです。寒い季節にはぬるま湯につけても使用できます。また、コットン・レーヨンを使用している不織布ガーゼであれば、やわらかいので肌にも優しく安心です。
オストメイトの方に
デリケートなストーマ(人口肛門)ケアにも。付け替え時の拭き取りにご使用できます。おしりふき同様、やわらかく毛羽立ちが少ないものを選んでいただくことがおすすめです。
衛生的で、かつ経済的な不織布ガーゼ。一例をご紹介しましたが、その他様々な用途でお役立ちできますので、これを機にご使用してみてはいかがでしょうか?次回、当社ラインナップに合わせた「不織布ガーゼの選び方」を製品の特徴とともにご紹介します。
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